2010年01月11日

入院体験記

 入院をする事になった・・・

 運の悪いことに正月休みに重なってしまった。そのため、一時帰宅の人が多く、一気に入院している患者さんが減ってしまい、四人部屋に自分は一人になってしまった。

 まあ、普通の病院ならそれは大した事ではないのだが・・・

 微妙に普通の病院ではなかった。

 いろいろな要因が重なってこの病院にお世話になることになり、変な意味で“縁”があったと言うことなのだろうか。

 その上、入院生活の不自由さと悪い意味ではない人権のなさにはつくずく感心させられ、不満だらけの日常生活のありがたさが骨身にしみてきた。

 この病院は国立で、ロビーはまあまあきれいでごく普通な感じだった・・・がっ、入院部屋に通されて驚いた。

 今時、小さい長方形のすりガラスが入っている古い木造の扉に、その上に換気をするための小窓があり、どう見ても昔の古い学校の教室のような時代を感じさせるデザインが変な意味で珍しかった。見ているだけで不気味で、いつの時代の建物なのかと空想した。

 そして、看護師さんに聞いてみると、「ここは昔軍の病院だったんですよ。」と言われ、予想よりも筋金入りの経歴を持った本当にコワイ病院だった。

 まあ昼間は日が入り青空も見えれば、さほど何も感じない平凡な入院生活を続けられそうで、精神状態も安心をキープ出来るが、消灯時間が過ぎるとお決まりどうりに雰囲気は一変する。

 電気が消え病院中が暗闇に包まれると、途端に自分の中で勝手なる妄想と推測が始まり、深夜に霊園のど真ん中に一人で取り残された様な気持ちがしてくる。周りの空気も妙に張り詰め、何かに見つめられている様な気味の悪い気配に満ちている。

 厄介なのは、自分が“大人である事”で、どんなに気味悪くどんなに逃げ出したくなる程の恐怖心で一杯になっても、平静を保ちこの恐るべき部屋にたった一人で夜を過ごさなくてはならない。

 そう言うときに限って、TVで見た数々の怖い体験談が脳裏によみがえり、いまここで同じことが起こりそうな気がしてくる。いつもならTVを見ながら、「いくらなんでもそこまでの怖ろしい事が起きるはずない。」これは作り話か大げさな演出に違いないとちょっと笑っていたが、この場にいると、とうとう自分が体験者になるのだろうかと思えてくる。

 扉の上にある小窓が少し開いていて、大抵何かが覗いているというオチになるようで妙に気になり何度も見てしまう。廊下に出てもナース室の明かりは小さく真っ暗に近い。古いPタイルに幽かな光が黒光りしている。不気味な雰囲気満載で、何かが立っていそうで怖く、廊下も出るのに勇気がいる。

 早速インターネットで、この病院にまつわるコワ情報でも調べようと思ったが、知らないほうがよいこともあると思い、退院してからにしようと変な意味で楽しみだ。

 そんなに凄い事が・・・と、後で分かるぶんにはいいが、今知ったら、きっと夜に目を開けられなくなるだろう。

 ただ、やはり一度だけ自分が立てた物音と一緒に、どう考えても「人の話し声」が聞こえたような気がしたが、気のせいと言うことにしている。
posted by WHO IS I ? at 01:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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